単語や文法の学習が一通り完了したら、いよいよ長文読解の対策に突入です。
大学入試の英語において、どこを受験するにせよ一番配点が高く合否をわけるのは長文問題です。
長文読解は英語の出題パターンのなかで一番解答時間に差がつきやすい分野であり、時間内に全ての問題を解答しきることができないのであれば長文を読むスピードに問題があるのでしょう。
今回の記事では、素早く長文を読解するためのコツと勉強法を伝授した後、おすすめの問題集を紹介していきます。
英語長文読解の勉強法とコツ
① わからない単語が10個以下の長文を選ぶ
効率よく長文の
学習をするためには、単語で詰まっていてはどうしようもありません。
辞書でいちいち調べなくても意味が取れるような平易なものから始めていきましょう。
目安として未知の単語が10以内だとよいです。
「わからない単語は類推すればいい」という人がいますが、類推は時間がかかり、実際の試験では数単語の類推に留めておきたいところです。
わからない単語だらけではスムーズな学習ができません。
やさしめの長文読解の問題集でも意味のわからない単語が多いのであれば、まだまだ単語力が足りていないので単語帳学習に戻る必要があります。
② 日本語に訳さずに読む
長文初心者は全ての文章を和訳しながら読み進めていきがちです。
しかし、訳す必要があるのは下線をひかれた和訳問題だけです。
他の問題は日本語に訳さずに、英語のまま理解できるようになりましょう。
最初は大変でしょうが、訳さず読むということを意識的に続けていけば自然と慣れてきます。
英語は文法や構文といった理論も大事ですが、言語ですのでそれと同じくらい慣れというのも重要です。
③ 精読→速読・多読
精読とはじっくり時間をかけてでもいいので正確に文章の意味を取っていく読解方法です。
速読は素早く長文を読んでいくことで、今の受験英語では精読よりも速読力ばかりがもてはやされています。
そのせいで間違った方法で学習をしている受験生が急増しています。
「速読をしよう!速読をしよう!」ということで頭がいっぱいになり、本文の内容をいまいち理解しないまま急いで読み進めるという間違いを犯しがちです。
ですが、内容をきちんと理解していなければ設問でミスを連発したり、結局何をいっているのかわからないので本文を二度読みして時間をロスしたりしてしまいます。
そもそも時間をかけても理解できない内容を急いで読んで理解できるわけがありません。
まずは時間さえかければ文章の内容をしっかり理解できる状態を作って、その後だんだんと読むスピードをあげていきましょう。
読解速度が向上したら多読に入りましょう。読解の力が飛躍的に上昇します。
あせらず適切な手順を踏んで勉強しましょう。
精読や速読について詳しく学びたい場合はスタディサプリもおすすめです。
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④ 復習は音読でする
「一度読んだ長文を繰り返し読むくらいなら、新しい長文に触れた方がいい」と指導する人もいますが、問題集に収録されている長文は質の高い厳選されたものばかりです。
さまざまな重要事項が1つ1つの長文に散りばめてあり、扱っている長文の内容・テーマも頻出のものばかりです。
最終的には大量の長文を読み解いていって経験値を積むことが大事ですが、まずは数少ない長文を何度も繰り返していって定着させた方がいいです。
そこでおすすめの復習方法が音読です。
音読は東進の超人気講師である安河内哲也先生や今井宏先生も推奨している学習法です。
音読の最大の利点は英語の歪んだ読み方を矯正できる点にあります。
英語は後置修飾の言語でありますので、私たち日本人は後ろからかえって読むと意味がとりやすいです。
ではアメリカ人やイギリス人も同じように後ろから読んでいるかというと、そんなことはありません。
「左から右、上から下」に読んでいます。
「左から右、上から下」から外れた読解方法は全て邪道です。
音読をしているとこの流れでしか読めなくなります。
さらなるメリットとしてリスニングや発音アクセントにも強くなります。
音読で復習する用の問題集はCD付きだと正しい発音やリズムで読めるのでおすすめです。
⑤ 設問がどういう場所を聞いているか理解する
出題者が問いたいのは表面上の理解ではなく、英文の内容を本当にきちんと理解しているかということです。
そのために本文の核となるような文に下線をひいて設問をつくるのです。
質の高い入試問題といわれているものは、設問に関する英文さえ読めば本文全体のおおまかな骨組みが理解できるものです。
⑥1日1つは新しい長文を読む
長文読解の力をあげるためには毎日英文に触れることが大事です。
目安として1日1文は新しい長文を読むといいでしょう。
問題を解いて答え合せをして間違いのところを確認、これをワンセットでも1時間以内に終わるので無理なく継続できます。
これを続ければ3ヶ月ほどで100近い英文を読むことになり、長文読解の力を大幅にあげることができます。
継続は力なりです。コツコツ毎日勉強しましょう。
⑦ パラグラフリーディングを習得する
「長文読解にはパラグラフリーディングがいい」と聞いたことがある人もおおいのではないでしょうか。
英語の長文は1パラグラフに1つのテーマが書かれています。
その各テーマを掴みながら読解していこうというのがパラグラフリーディングです。
「howeverやthereforeといったディスコースマーカーに注意して読め」と言われるのも背景にはパラグラフリーディングがあります。
私のおすすめの読解方法は各パラグラフの左の空白にでも「パラメモ」というメモを残すことです。
例えば、「自動販売機は日本のどこにでもあるが、実は日本発祥ではない。2200年前ギリシャの数学教師によって作られた。それは兵士がコインを入れると水が出てくる仕組みだった」といった内容が書かれていれば、「自販機 ギリシャ発祥」といったパラメモを残します。
パラメモを残すメリットは「各パラグラフの一番重要な内容は一体なんなのか」というのを明確にし、下線のひいていない設問の問題を解くときにその内容がどのパラグラフにあったかをはっきりさせ時間短縮および得点向上に役立つ点です。
パラメモを書くことに時間を取られては本末転倒なので自分がわかるように、単語の羅列でいいので短くまとめましょう。
⑧ 先にタイトルと設問を確認する
大学によっては、引用元の英文のタイトルが記されていることがあります。
タイトルは重要テーマを短くまとめたものである場合が多いですから、長文読解の際の重要なヒントになります。
長文を読むよりも先にタイトルを確認しておきましょう。
同じように設問にもヒントが散りばめられています。
特に、内容合致問題は参考になります。
間違い選択肢も本文とは異なるとはいえ、ミスを誘うために本文のテーマに関連した内容になっていることが多いです。
先に内容合致の選択肢を見ておくことによって、本文のテーマを予想した状態で読解に入れます。
まとめ
英語長文は闇雲に量をこなすのではなく、ポイントを押さえて学習していくことが大事です。
継続がものをいう分野なので、単語や文法がある程度仕上がってからは毎日勉強するようにしましょう。
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